日本の幼稚園と保育園の違い、幼稚園に入園するまでの流れ【ジャパンボックス】
日本で小さなお子様を預ける場合、選択肢として幼稚園と保育園があります。ここでは日本の幼稚園と保育園の違いや、幼稚園に入園するまでの流れを在日外国人向けにジャパンボックスが分かりやすくまとめました。
保育園に入園するまでの流れはこちら>>日本の保育園に入園するまでの流れを解説!準備が必要な書類は?外国人相談窓口は?
日本の幼稚園と保育園の似ている点
幼児教育内容
文部科学省によると、幼稚園と保育園は幼児教育の指針として整合性が図られることになっています。つまり「教育方針は同じ」ということです。具体的には、子どもと保育者との信頼関係を作ること、子どもの主体的な活動を大切にして適切な環境を用意すること、それぞれの子どもの個性や発達に合わせた指導を行うこと、などが挙げられています。
特に3歳からは、幼稚園と保育園で教育に差がないように規定されています。
幼児教育・保育の無償化
現在(2021年)、幼稚園、保育園共に、満3歳から小学校入学前までの3年間の保育料は、1ヶ月25,700円まで無償です。毎月その金額を超えた分の費用を支払います。
2019年から始まった保育の無償化について内閣府によるEnglish , 繁體中文 , 简体中文 , 한국어 ,Português
, Español による説明があります。
日本の幼稚園と保育園の違う点
目的と入園年齢
幼稚園は文部科学省の管轄で主に「教育」を、保育園は厚生労働省の管轄で主に「保育」を目的としています。
入園年齢は、幼稚園は満3歳児から、保育園は0歳児からとなっています。幼稚園に入る条件は年齢のみですが、保育園は両親の就労や病気などの預けなければならない理由が必要です。
幼稚園は小学校に入る準備をするところ、保育園は働いているママが仕事中に預けるところ、と考えるという概念で分けられています。
保育者の資格
幼稚園と保育園では保育者に求められる資格が異なります。幼稚園の先生は小学校に入るまでに必要な教育を指導するため「幼稚園教諭免許」を、保育園の先生は基本的生活習慣を指導するため「保育士免許」を持っています。
預かり時間やお昼ご飯
幼稚園では1日の教育時間が約4時間なのに対し、保育園では約8時間~11時間と長い時間預けることが可能になっており、園で過ごす時間に大きな差があります。
さらに幼稚園は春、夏、冬に長期休暇がありますが、保育園はそのような長期休暇がなく、休日、祝日も対応しています。
お昼ご飯は、幼稚園では給食がある園やお弁当を持参する園など、園によって違います。保育園は給食やおやつが出ます。
日本の幼稚園の仕組みや入園するまでの流れ
幼稚園の仕組み
保育園と同じように、幼稚園も4月入園が一般的です。
文部科学省による日本の幼稚園についての就園ガイド>>English、中文、한국、Tiếng Việt、Español、Tagalog、Português
4月入園ではなくても問い合わせれば空き状況に応じて入園を受け付けている幼稚園もあります。
入園の1年前から近所の幼稚園の情報をリサーチし、見学をすると実際の様子がよく分かります。複数の幼稚園を見学して、自分の子供に合った幼稚園を探してください。多くの幼稚園では年少前の2歳から慣らすために入るプレスクールがあり、通うと入園に有利な場合もあるので事前に確認してください。
通わせたい幼稚園が決まったら説明会の日時を調べて参加します(9月~10月頃)。その時に入園願書配布日を確認し、後日受け取りに行きます。
その後、願書提出(10~11月頃)をします。幼稚園によって願書提出時の持ち物や、選考方法が違うため、情報にもれがないよう確認が必要です。
選考方法は、願書提出の先着順、面接、能力テスト、抽選、など幼稚園によってさまざまな方法があります。
選考結果は当日に分かる園や、後日発表になる園もあります。
願書で書くべきこと
なるべく見学や説明会に参加して、一つ一つの幼稚園の特質を知り、「なぜ、この幼稚園に自分の子を入れたいのか」という理由を具体的に書くことが大切です。家庭と幼稚園の教育方針の合う部分、幼稚園の指導方法の共感する部分など、「この幼稚園で自分の子供が学び、遊び、成長することを希望しています。」という想いを表現しましょう。
入園が決まったら
入園が決まったら、幼稚園から配布された入園に必要な書類の提出や、入園金の支払いをします。
その後入園前説明会(1~2月頃)があり、制服や通園バッグ、道具、教材などの注文をし、後日受け取りに行きます。
袋類やランチセットなどの保護者が自分で用意するものを確認し、それぞれに名前を記入してください。準備するものにはサイズが決まっていたり、コップなどを吊り下げるためにゴム紐が必要だったりと手間や時間がかかるものもあります。
困った時は
幼稚園選びや書類の対応など、子育てに困った時はお住まいの役所に相談しましょう。
役所によって対応できる言語や内容はさまざまですが、東京23区の区役所では外国人相談窓口を設置しているところが多くみられます。
2021年4月1日にスタートした”東京都の各言語による相談窓口”です。
お子様にとって人生の大事な時期を過ごすことになる幼稚園や保育園。ジャパンボックスは、あなたのお子様に最適な環境が見つかることを応援しています。
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